和束町(わづかちょう)は京都府南端に位置する府下最大のお茶の産地です。和束町に隣接する市町村、または県境を越えて、この辺り広く、昔から人とお茶が密接に繋がってきた歴史を持つ地域です。
和束町の人口は3500人ほど。面積はおおよそ、6500haありますが、そのうちの9%、600haほどが茶畑です。
足を踏ん張って立っていなければ、転げ落ちそうなくらいの山の急斜面に、たくさんの茶畑があります。先人たちが情熱を持って開墾したこれらの茶畑が、いま現在も和束の地にお茶が生業として息づき、他の地に見ない美しい景観として、和束町の魅力の一つとなっています。
和束町は朝夕の寒暖差が大きい、山間地特有の気候です。朝霧が発生しやすく、これが美味しいお茶が育つ理由の一つだと言われています。
町の75%が森なので、昔は林業が盛んな地域でした。特に和束町東部に位置する湯船地区は良質な杉の木が古くから知られており、奈良時代の頃に東大寺を造営するための木材として搬出されていた歴史があります。
和束町の中を国道5号線(木津信楽線)が通っていますが、信楽へ向かうと、和束の中心部では和束川沿いを山なりの茶畑を見ながらドライブでき、小杉地区に入れば杉の木が迫りくるような山々を見ながら、たくさんの緑に心癒される空間へと入っていけます。ただ道は曲がりくねっていて細いので、脇見運転はご注意ください。
和束町は「茶源郷」の名に相応しい、人と自然との調和に理想郷を感じずにはいられない町です。是非一度、足をお運びください。心よりお待ちしております。